今回は抗悪性腫瘍薬の分子標的治療薬（抗体製剤）について、ゴロを中心に記事にしたいと思います。
なお、一般名の後ろに「商：」で記載しているのは商品名です。
まず覚えるのは、抗体製剤は語尾：～マブ
そこから、マブの前の文字が
・「母音u」なら、ヒト型もしくはヒト化（その中でも「ズ」ならヒト化）
・「キシ」ならキメラ型
・「モ」ならマウス型
まずは、これで●●型（化）モノクローナルでのひっかけに対応
【ゴロなど】
［抗EGFR（上皮増殖因子受容体）抗体］
●節子パニック、超えぐいラスト
「節子」セツキシマブ（商：アービタックス）
※キシマブなので、キメラ型モノクローナル抗体
「パニック」パニツムマブ（商：ベクティビックス）
※ズではないuマブなので、ヒト型モノクローナル抗体
「超えぐいラスト」主な適応が大腸癌（EGFR陽性・RAS遺伝子野生型大腸癌に有効）
薬の一般名を言えなくても、問題文には一般名が記載されており、そこからどういう薬か思い出せれば問題は解けると考えています。
［抗HER２（ヒト上皮増殖因子受容体２型）抗体］
●虎がスーツの心（ハート）意気
「虎がスーツ」トラスツズマブ（商：ハーセプチン）
※虎と一緒にペルシャ猫で、ペルツズマブ（商：パージェタ）も覚える。
「ハーツ」抗HER2
「心」の上にあるのは乳、主な適応症は、HER2陽性乳がん
「心」副作用として、心毒性
［抗VEGF（血管内皮増殖因子）抗体］※ゴロ無し
ベバシズマブ（商：アバスチン）
・→腫瘍血管新生の抑制、腫瘍間質圧低下による組織薬物濃度の増加などにより、大腸癌、肺癌、乳癌、卵巣癌などで化学療法との併用効果が認められている。
［抗VEGFR２（VEGF受容体２）抗体］
●胃や腸が、ラム酒を結果受けつない
「胃や腸」主な適応、胃癌、大腸癌、非小細胞肺癌
「ラム酒」ラムシルマブ（商：サイラムザ）
「結果受けつけない」血管内皮増因子受容体（VEGFR）抗体
［抗CD20抗体］
●二重の旋律をイブにオファー
「二重」抗CD20
「旋律」リツキシマブ（商：リツキサン）→主な適応：CD20陽性B細胞性非ホジキンリンパ腫
「イブ」イブリモツマブ（商：ゼヴァリン）→主な適応：CD20陽性慢性リンパ性白血病
「オファー」オファツムマブ（商：アーゼラ）→主な適応：CD20陽性低悪性度B細胞性リンパ腫
※CDとは、cluster of differentiation（訳：分化の群）の略。造血細胞の分化段階における細胞表面抗原分子の発現パターンを見分けたもの。
よって、CDを標的にしているものは、白血病やリンパ腫など造血系の癌に対する薬である
［抗CD52抗体］※ゴロ無し
アレムツズマブ（商：マブキャンパス）
・主な適応は、慢性リンパ性白血病。
［抗CD33抗体］
●散々ゲーム続けて急に発狂
「散々」抗CD33
「ゲーム」ゲムツズマブ・オゾガマイシン（商：マイロターグ）
「急に発狂」主な適応：急性骨髄性白血病
［抗CD30抗体］※ゴロ無し
ブレンツキシマブ・ベドチン（商：アドセトリス）
・主な適応は、CD30陽性のホジキンリンパ腫や未分化大細胞リンパ腫
［抗CCR4抗体］
●苦しいと、もがく成人
「苦しい」抗CCR4抗体
「無理にもがく」モガムリズマブ（商：ポテリジオ）
「成人」主な適応：CCR4陽性成人性白血病リンパ腫など
［免疫チェックポイント阻害薬］※ゴロ無し
腫瘍細胞は、免疫チェックポイント受容体であるCTLA-4やPD-1を介して、免疫チェックポイントをアップレギュレートすることで、T細胞による抗腫瘍効果が発揮されないようにしていると考えられている。
★ニボルマブ（商：オプジーボ）
→抗PD-1ヒト型モノクローナル抗体。悪性黒色腫、非小細胞肺癌、腎細胞癌などに用いられる他、他の癌種でも開発が進められている。
★ペムブロリズマブ（商：キイトルーダ）
→抗PD-1ヒト化モノクローナル抗体。悪性黒色腫、非小細胞肺癌などに用いられる。
★イピリムマブ（商：ヤーボイ）
→抗CTLA4ヒト型モノクローナル抗体。悪性黒色腫などに用いられる。
［抗SLAMF4抗体］
●ニューヨークのスラムでエロ多発
「ニューヨークのスラム」NK細胞や骨髄腫細胞のSLAMF7
「エロ」エロツズマブ（商：エムプリシティ）
「多発」主な適応：多発性骨髄腫
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