今回は狭心症治療薬について、ゴロを中心に記事にしたいと思います。
なお、一般名の後ろに「商:」で記載しているのは商品名です。
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メルカリへのリンクはコチラ硝酸薬のゴロ
●勝算はNO、最後の結果
「勝算」硝酸薬
「NO」一酸化窒素(NO)を遊離することで、
「最後」サイクリックGMP(を増加させ)
「結果」血管を拡張する。
副作用として、反射性頻脈、めまい、起立性低血圧に注意
<相互作用>
勃起不全治療薬(語尾:~フィル)は、ホスホジエステラーゼⅤ阻害作用があり、cGMPの分解を抑制するので、硝酸薬の効果が強められる。
ニトログリセリン(商:バソレータ―)
硝酸イソソルビド(商:ニトロール)
亜硝酸アミル(商:亜硝酸アミル)
ニコランジル(商:シグマート)
●にこるん、Key開けちゃうのはNO
ニコランジルは、NO遊離以外にも、Kチャネル開口による血管拡張作用あり。
β受容体遮断薬のゴロ
●語尾:~ロールは基本的にβ遮断薬
(作用機序)β1受容体を遮断→心筋収縮力と心拍数低下→心筋の酸素消費量を減少→労作性狭心症に適している。
●労働にバイクお断り
「労働」労作性狭心症で中心用いられるのが
「バイクお断り」β1受容体遮断薬
練習問題(参考:第108回薬剤師国家試験 問33)
心筋収縮力及び心拍数を低下させ、労作性狭心症発作を予防するのはどれか。1つ選べ。
1.硝酸イソソルビド
2.チクロピジン
3.ピモベンタン
4.アテノロール
5.デノパミン
【解答と解説】4
1.硝酸イソソルビド→一酸化窒素(NO)を遊離することで、サイクリックGMPを増加させ血管を拡張する。
2.チクロピジン→ADP受容体遮断により血小板内のcAMPを増やす血小板凝集抑制薬。
3.ピモベンタン→ホスホジエステラーゼⅢ阻害作用などで心筋細胞内cAMPを増やすことで心筋収縮力を増強する強心薬。
5.デノパミン→β1受容体を刺激し、細胞内cAMPを増やすことで心筋収縮力を増強する強心薬。
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Ca拮抗薬のゴロ
カルシウム拮抗薬で思い出すべきは、「降圧薬」と「抗不整脈薬」
●実費に抵抗する母(かあ)ちゃんにエール。
「実費」語尾:~ジピン
「抵抗する母ちゃん」Caチャネル遮断(拮抗)。
「エール」主にL型(Caチャネル遮断により血管拡張)
※急に血圧を下げると、副作用で頻脈が起きる可能性あり
●母ちゃんが事故るあぜ道、ラッパー見るとVIPといじる
「母ちゃん」Caチャネル(遮断)
「事故るあぜ道」ジルチアゼム(商:ワソラン)→降圧薬としても用いられる。
「ラッパー見る」ベラパミル(商:ヘルベッサー)
「VIPいじる」ベプリジル(商:ベプリコール)
Ca拮抗薬は、安静時狭心症(冠攣縮性狭心症)に適しているが、心臓への選択性が高い「ジルチアゼム」「ベラパミル」「ベプリジル」などは、労作性狭心症にも適している。
その他の冠血管拡張薬のゴロ
●感覚で「あっ出る」焦らせば痔だ漏れるのはめっちゃじじい
「感覚」冠血管拡張
「あっ出る」アデノシン再取り込み抑制(トリメタジジンは違うので注意)
「焦らせば」ジラセプ(商:コメリアン)
「痔だ漏れる」ジピリダモール(商:ペルサンチンなど)
※~モールと見ると「サルブタモール」などのβ2刺激薬の仲間と間違いそうなので注意。
「めっちゃじじい」トリメタジジン(商:バスタレルF)
ただし、IFに記載されている作用機序の説明は様々なので、以下にまとめる。
<ジピリダモール、ジラセプ>
・冠血管拡張作用:血管壁などへのアデノシンの再取り込み抑制。血中アデノシン濃度があがることで本作用を示す。
・血小板凝集抑制作用: TXA2の合成阻害による。
※ペルサンチン錠のIFにはプロスタサイクリン(PGI2)の放出促進の記載もある。
<トリメタジジン>
・バスタレルFのIFには、冠血管拡張作用および血小板凝集抑制作用について詳細な機序の説明なし。