薬理ゴロ PR

[薬理ゴロ]免疫抑制薬

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

今回は免疫抑制薬について、ゴロを中心に記事にしたいと思います。
なお、一般名の後ろに「商:」で記載しているのは商品名です。

ヘルパーT細胞からのIL-2産生・分泌抑制薬

シクロスポリン

(ゴロ)しっぽり不倫で乳輪いじられ、後でいろいろ失う
「しっぽり」クロスポリン(商:ネオーラル、サンディミュン)
「しっぽり不倫」シクロフィリンに結合
「乳輪いじれら」カルシニューリンを阻害
「いろいろ失う」IL-2産生・分泌抑制する

・土壌真菌が産生する環状ポリペプチドである
・CYP3A4 で代謝される
〈適応〉
臓器移植(肝臓、腎臓、骨髄、心臓など)における拒絶反応の抑制、再生不良性貧血、ベーチェット病、ネフローゼ症候群、尋常性乾癬、アトピー性皮膚炎(既存治療で十分な効果が得られない患者)(経口)など
〈副作用〉
腎障害、高カリウム血症、高血圧、高血糖

タクロリムス

(ゴロ)タクろう、FUCKするBP(バックパッカー)、乳輪壊れる
「タクろう」タクロリムス(商:プログラフ、グラセプター;徐放製剤)
「FUCKするBP」FKBPに結合し ※FUCKするので結合
「乳輪壊れる」カルシニューリンを阻害する

・放線菌の産生物より得たマクロライド系化合物
・作用はシクロスポリンより強い

〈適応〉
臓器移植(肝臓、腎臓、骨髄、心臓など)における拒絶反応の抑制、関節リウマチ、アトピー性皮膚炎(軟膏)など

〈副作用〉
腎障害、高カリウム血症、高血圧、高血糖

エベロリムス(商:サーティカン)

(ゴロ)スリムも通れない
「スリム」成分名:~リムス
「通れ」mTOR
「ない」阻害

・T細胞内のイムノフィリンのFKBP-12と結合し、さらにmTORに結合することで、IL-2により活性化されたmTORを不活性化する。その結果、T細胞の細胞周期が抑制されるため、T細胞増殖を抑制する
・カルシニューリン阻害作用はほとんど示さないとされている

<適応>
臓器移植(心、腎、肝移植)における拒絶反応の抑制など
<副作用〉
悪性腫瘍、腎障害、感染症、高血糖など

免疫担当細胞の核酸合成を阻害する薬

アザチオプリン(商:イムラン、アザニン)

・プリン代謝拮抗物質(メルカプトプリンのプロドラッグ)
・体内でチオイノシン酸となり、イノシン酸と拮抗してリンパ球のDNA生合成を阻害し、 細胞増殖を抑制して免疫抑制作用を示す。
・チオイノシン酸から6-チオグアニンヌクレオチドに変換され、DNAに取り込まれて。 細胞傷害作用を示す

<適応>
臓器移植(腎臓、肝臓、心臓、肺)における拒絶反応の抑制、ステロイド依存性のクロ ーン病の寛解導入及び寛解維持並びにステロイド依存性の潰瘍性大腸炎の寛解維持、 治療抵抗性リウマチ性疾患・全身性エリテマトーデスなど
<副作用>
骨髓抑制(顆粒球減少、血小板減少)。肝障害

ミゾリビン、ミコフェノール酸モフェチル

(ゴロ)巫女の笛で溝からイノシシでないぜ
「巫女の笛」ミコフェノール酸モチフェル(商:セルセプト)
「溝」ミゾリビン(商:プレディニン)
「イノシシでないぜ」イノシンヒドロゲナーゼを阻害(し、プリン合成を阻害)

シクロホスファミド

(ゴロ)スーファミにどんなに飽きるか
「スーファミ」語尾:~スファミド
・シクロホスファミド(商:エンドキサン)
※抗悪性腫瘍薬にはイホスファミド(商:イホマイド)もある。これもアルキル化薬。
「どんなに飽きるか」DNAのアルキル化(→DNA合成阻害)

練習問題(参考:第107回薬剤師国家試験 問31)

T細胞のカルシニューリンを阻害する免疫抑制薬はどれか。1つ選べ。
1.シクロホスファミド
2.アザチオプリン
3.レフルノミド
4.バシリキシマブ
5.シクロスポリン

解答はコチラ

1.シクロホスファミド→DNAのアルキル化によるDNA合成阻害
2.アザチオプリン→体内でチオイノシン酸となり、イノシン酸と拮抗してリンパ球のDNA生合成を阻害し、細胞増殖を抑制して免疫抑制作用を示す。
3.レフルノミド→ジヒドロオロテートデヒドロゲナーゼ活性を阻害することでピリミジンの生合成を抑制する。抗リウマチ薬
4.バシリキシマブ→抗CD25モノクローナル抗体

レフルノミドのゴロはコチラ