今回は抗悪性腫瘍薬(代謝拮抗薬)について、ゴロを中心に記事にしたいと思います。
なお、一般名の後ろに「商:」で記載しているのは商品名です。
代謝拮抗薬は、細胞周期のS期に作用するものが多い。
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●フルチンで下がビンビン、どんなポリス?(ただしあそこはミジンコ級)
※下ネタで本当にすいません
「フル」一般名のどこかに「フル(フール)」
フルオロウラシル(商:5-FU)
テガフール(商:フトラフール)
ドキシフルリジン(商:フルツロン)
「チン」チミジル酸シンターゼ(チミジル酸合成酵素)阻害薬
「下がビンビン」(シタラビン類)語尾:~シタビン(シタラビンも含む)
シタラビン(商:キロサイド)→適応:白血病
エノシタビン(商:サンラビン)
ゲムシタビン(商:ジェムザール)
「どんなポリス?」DNAポリメラーゼ阻害薬
「ミジンコ級」ピリミジン拮抗
<注意>
注意するのが、カペシタビン(商:ゼローダ)。語尾が~シタビンであるが、ドキシフルリジンのプロドラッグであり、薬理作用はチミジル酸シンターゼ阻害になる。
練習問題(参考:第107回薬剤師国家 問167)
次の文章の正誤を答えよ。
シタラビンは、細胞内で三リン酸化されて、DNAポリメラーゼを阻害する。
【解答】正
プリン拮抗薬のゴロ
●プリンなしでもチョーいいの
「プリンなし」プリン拮抗薬
「プリン」メルカプトプリン(商:ロイケリン)
「チョーいいの」チオイノシン酸となり(イノシン酸→アデニル酸やグアニル酸の生成阻害)
葉酸拮抗薬のゴロ
※ゴロ無し
メトトレキサート(商:メソトレキセート)
・(薬理作用)ジヒドロ葉酸還元酵素を阻害→テトラヒドロ葉酸(活性型葉酸、還元型葉酸)合成阻害→DNA合成阻害
<メトトレキサートの毒性軽減>
ホリナートカルシウム(商:ロイコボリン、ユーゼル)
・ジヒドロ葉酸還元酵素に関与せず正常細胞に取り込まれて活性型葉酸となり、核酸合成を救援する。→メトトレキサートの毒性を軽減する。
・また、フルオロウラシル(5-FU)の抗腫瘍効果を増強する