薬剤師国家試験過去問 PR

【第105回薬剤師国家試験 薬理】問26~27 ゴロや解説

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自分の作ったゴロとブログの内容で薬剤師国家試験をどこまで解けるか気になったので、第105回薬剤師国家試験の薬理分野を解いてみました。

【問26】用量ー反応関係


初っ端から、ゴロやブログにない内容で本当に申し訳ありません。

非受容体アンタゴニスト
→私は初めて聞いた言葉でした。受容体に結合することなくアンタゴニスト(反応を減弱する)として働くものとのこと
(参考:https://e-rec123.jp/e-REC/contents/105/26.html)。

部分アゴニスト(部分作動)
→受容体に結合して反応を起こすが、完全アゴニスト(100%受容体に結合したときに100%の反応を起こす物質)と比べると反応が弱いものをいう(0<内活性<1という)。
つまり、部分アゴニストしかない場合は作動薬として働くが、100%の反応を起こす完全アゴニストが存在する場合にはアンタゴニストにように働く。

逆アゴニスト(インバースアゴニスト)
→問題文の通り、アゴニストに作用点に結合するが、受容体の恒常的活性を減弱させるもの。
ある受容体(例えばGABA受容体)では、アゴニストが存在しなくとも、不活性型と活性型が存在する(つまりアゴニストがなくとも多少なりとも反応を起こしている)。この状態で逆アゴニストが働くと、活性(反応)が減弱する

競合的アンタゴニスト(競合的拮抗)
内活性は0であり、アゴニストの結合部位に結合することで、アゴニストが結合できなくなり、アゴニストの反応を減弱させるもの(アゴニストと同じ椅子を取り合うイメージ)。

非競合的アンタゴニスト
アゴニストの結合部位とは違う部位に結合し、受容体の構造を変化させるなどによるアゴニストが結合できないようにする(アゴニストと椅子を取り合わないので非競合です)。

よって正解は3

【問27】局所麻酔薬


これは薬剤師として働き始めてからの方が解けますね。
胃痛にはオキセサゼイン(商:ストロカイン)はよく処方されます。局所麻酔作用だけでなく、ガストリン分泌抑制作用により胃酸分泌を抑制する作用があります
その他には、テキスト的には、酸性条件下で有効な局所麻酔としてアミノ安息香酸エチルなどがあります。

よって正解は1

この問題を解いていて、リドカインが入っていないのに感動しました。
最近リドカイン(商:キシロカインビスカス2%)を指導することがあり、この薬は咽喉頭・食道部、口腔内、胃部の麻酔などに使われることを調べたところでした(それぞれの部位で使用方法は違うので注意!)。
問題作成者は、念のためリドカインを選択肢から外したのかもしれないと思うと、問題の作成って大変なんだろうなと感心してしまいました。

<局所麻酔薬のポイントまとめ>

・基本的にはナトリウムチャネル遮断(それにより脱分極阻止)。
痛覚→温度間隔→触覚の順に消失する。
覚え方は、頭文字をとって「つおし」の順になくなると覚えておく。
・局所麻酔薬は弱塩基性。pH7.4程度で非イオン型になり細胞膜を通過する。膜を通過したあとにカチオン型になると作用を発揮する。
・ただし、炎症部位ではpHが低いため、細胞膜通過前にカチオン型になり、カチオン型だと細胞膜を通過できないため、作用が減弱する。
・局所麻酔薬は分類として「エステル型」と「アミド型」があります。エステル型はコリンエステラーゼで代謝、アミド型は肝細胞ミクロゾーム酵素で代謝されます。
アミド型は、エステル型と比べるとアナフィラキシーショックなどアレルギーの発生が稀と言われている。

<エステル型とアミド型の見分け方>

局所麻酔薬の多くは「~カイン」という成分名になっています。
その「カイン」の1つ前の文字に濁点がついていたら、アミド型です。
例として
リドカイン
ジブカイン
メピバカイン
ロピバカインなど

ただし、例外として
プロピトカイン
オキセサゼイン
があります。