瀉下薬には、主に「刺激性下剤」と「機械的下剤」がありますが、今回は機械的下剤およびその他について記事にしたいと思います。
なお、一般名の後ろに「商:」で記載しているのは商品名です。
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[塩類下剤]
→習慣性が少なく長期間の投与可能。腸管内に水分を移行させ、腸管内容物を軟化、増大させ、その刺激により便通促進効果を発揮する。
酸化マグネシウム(商:マグミット、マグラックス)
硫酸マグネシウム
[膨張性下剤]
→多量の水分を含み膨張する。弛緩性便秘に有効である。習慣性はなく、作用が緩徐。
カルメロース(商:バルコーゼ)
[浸潤性下剤]
→界面活性作用により、硬い便を軟化し、腸管からの水分吸収を阻止するので、腸管内容物の増大、排出を促進させる。
ジオクチルソジウムスルホサクシネート
※商品としてはビーマス(ジオクチルソジウムスルホサクシネート+カサンスラノール配合錠)
[糖類下剤]
D‐ソルビトール
ラクツロース(商:モニラック)
【その他】
[クロライドチャネルアクチベーター]
ルビプロストン(商:アミティーザ)
→(作用機序)小腸上皮頂端膜(腸管内腔側)に存在する ClC-2クロライドチャネルを活性化し、腸管内への水分分泌を促進し、便を軟らかくし、腸管内の輸送を高めて排便を促進する。
ルビプロストンは腸管局所にて発現し、吸収された後速やかに代謝される。しかし、プロスタグランジン製剤であるため、妊婦は禁忌。
※ルビプロストンは、私が学生の時にはなかったです。こんな新しい機序の薬が出ていて、今回勉強しなおして楽しかったです。
[オピオイド受容体拮抗薬]
ナルデメジン(商:スインプロイク)
→(薬理作用)オピオイド受容体の遮断作用を有し、オピオイド誘発性便秘症に効果を発揮する薬で、中枢におけるオピオイド鎮痛薬の作用は阻害しにくいようにデザインされている。