薬理ゴロ PR

[薬理ゴロ]糖尿病治療薬

スルホニル尿素(SU)剤 薬理ゴロのイラスト
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

糖尿病治療薬について、ゴロを中心に記事にしたいと思います。
なお、一般名の後ろに「商:」で記載しているのは商品名です。


暗記が苦手な薬学部生にみてほしい。

薬学部では勉強量が多く時間が足りないと感じることが多いでしょう。
ゴロはキーワードに強引に意味を与えるので、ハマれば暗記も早いし忘れにくい
だから、勉強時間の短縮に役立つ!!
しかし、1つ1つスマホで調べていたら大幅なタイムロスです。
そこで、ブログの薬理ゴロを収集して紙ベース(フルカラー)にしました
より効率的に勉強して、別分野の勉強時間や趣味の時間をつくりましょう
Time is money! お金で時間を買ってください
しかもブログなら購入前にゴロを確認でき、自分に合っているか否かを試せます
多くのゴロでビビッとフィーリングが合えば、紙ベースをオススメします。

メルカリへのリンクはコチラ

スルホニル尿素系薬物(SU剤)のゴロ

Key(キー)ちゃんと閉じて、網戸もする方。でも母ちゃんは開けちゃうスルホニル尿素(SU)剤 薬理ゴロのイラスト

「Keyちゃんと閉じて」
(SU受容体に結合して)Kチャネルを閉じることで(インスリン分泌を促進)
「網戸」語尾:~aミド(グリメピリド例外)※糖尿病領域に限る
「する方」スルホニル系尿素
「母ちゃんは開けちゃう」Ca2+チャネルは開ける

より詳細な薬理作用としては、
膵臓ランゲルハンス島B(β)細胞のSU受容体に結合ATP感受性K+チャネルを閉鎖し、膜が脱分極→電位依存型Ca2+チャネル開口→細胞内Ca2+濃度上昇→血糖非依存的にインスリン分泌促進

<第一世代>
クロルプロパミド(商:アベマイド)
アセトヘキサミド(商:ジメリン)
グリクロピラミド(商:デアメリンS)
<第二世代>
グリベンクラミド(商:オイグルコン、ダオニール)
グリクラジド(商:グリミクロン)
<第三世代>
グリメピリド(商:アマリール)

速効型インスリン分泌薬のゴロ

→SU剤と同様、SU剤受容体に結合してインスリン分泌促進。食直前に服用する。
ただし構造式にスルホニル尿素(SU)構造を持たない
速攻でグリーンに移動
速効型インスリン分泌薬(グリニド系) 薬理ゴロのイラスト
「速攻」速効型インスリン分泌促進薬
「グリーンに移動」語尾:~グリニド

ナテグリニド(商:ファスティック、スターシス)
ミチグリニド(商:グルファスト)
レパグリニド(商:シェアポスト)

ビグアナイド系薬物のゴロ

ホールで皆、アンパン活力、糖を作らず利用する。足どうかしちゃう
「ホールで皆」語尾:~ホルミン
「アンパン活力」AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)の活性化により
「糖をつくらず利用」糖新生抑制また糖利用促進で血糖値を低下
「足どうかしちゃう」重大な副作用に乳酸アシドーシス

ブホルミン(商:ジベトン)
メトホルミン(商:メトグリコ、グリコラン)→インスリン抵抗性改善作用も有する。

乳酸アシドーシスは、胃腸症状(悪心、嘔吐、腹痛、下痢等)、倦怠感、筋肉痛などの初期症状から始まり、過呼吸、脱水、低血圧、低体温、昏睡などの症状へと進行しく。予後不良のことが多い。

発生頻度は9.6~16.2人/10万人である。肝・腎機能、心肺機能に障害にある患者、アルコール多飲者では禁忌である。服用中の患者でも下痢や嘔吐などで脱水を来たす危険がある時は服用中止するよう指導する。
(参考:今日の治療薬2018年版)

インスリン抵抗性改善薬(チアゾリジン系)のゴロ

オグリはペッパー我慢し、「あちぃーね」増えるが抵抗はせず

「オグリ」ピオグリタゾン(商:アクトス)
「ペッパー我慢し」PPAR₋γを刺激
「あちぃーね増える」(PPAR₋γを刺激で)アディクチンの産生増加(やTNF₋αの産生抑制)し
「抵抗せず」インスリン抵抗性改善

※辛いペッパーを我慢して、どんどん摂取すると水が欲しくなります。
副作用に水分貯留による心不全あり。そして、禁忌に心不全あり

GLP-1アナログのゴロ

グループ1位さ、ちょうどよい
「グループ1位さ」GLP-1アナログ(GLP-1受容体を作動
「ちょうど」語尾:~チド
「ちょうどよい」
グルコース濃度依存的にちょうどよい感じにインスリン分泌(低血糖を起こしにくい)

リラグルチド(商:ビクトーザ):注射
エキセナチド(商:バイエッタ、ビデュリオン:週1回):注射
リキシセナチド(商:リキスミア):注射
デュラグルチド(商:トルリシティ):注射:週1回
セマグルチド(商:オゼンピック(注射:週1回)、リベルサス(錠剤))

DPP-4阻害薬のゴロ

グリップちゃんと4か所止める

「グリップちゃん」語尾:~グリプチン
「グリップ」GLP-1関連(GLP-1などの分解を抑制)→グルコース濃度依存的
「4か所止める」DPP-4阻害(してGIPやGLP-1などのインクレチンの分解抑制)

シタグリプチン(商:ジャヌビア、グラクティブ)
ビルダグリプチン(商:エクア)
アログリプチン(商:ネシーナ)
リナグリプチン(商:トラゼンタ)
テネリグリプチン(商:テネリア)
アナグリプチン(商:スイニー)
サキサグリプチン(商:オングリザ)
トレラグリプチン(商:ザファテック)
オマリグリプチン(商:マリゼブ)

SGLT2阻害薬のゴロ

近場への理不尽は、九州ではださいし優れない
「りふ(ろ)じん」語尾:~(グ)リフロジン
「近場への~九州」近位尿細管でのグルコース再吸収抑制
「ダサい」副作用:脱水 ※口喝を感じにくい高齢者注意
「優れない」SGLT2阻害

イプラグリフロジン(商:スーグラ)
ダパグリフロジン(商:フォシーガ)
ルセオグリフロジン(商:ルセフィ)
トホグリフロジン(商:デベルザ、アプルウェイ)
カナグリフロジン(商:カナグル)
エンパグリフロジン(商:ジャディアンス)

α‐グルコシダーゼ阻害薬のゴロ

食直前に服用する。副作用:腸閉塞様症状(放屁増加、腹部膨満感)
トールなボスは担当しない
「トールなボス」~トール、~ボース
「担当しない」単糖類にしない

アカルボース(商:グルコバイ)→α‐アミラーゼも阻害する
ボグリボース(商:ベイスン)
ミグリトール(商:セイブル)→β-ガラクトシダーゼも阻害する

練習問題(参考:第107回薬剤師国家試験 問163)

2型糖尿病の治療に使用される薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1.ミチグリニドは、スルホニル尿素受容体に結合してATP感受性K+チャネルを遮断することで、膵β細胞の細胞膜を脱分極させる。
2.ピオグリタゾンは、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体γ(PPARγ)を活性化することで、脂肪細胞の分化を促進する。
3.イプラグリフロジンは、ナトリウム-グルコース共輸送体2(SGLT2)を阻害することで、小腸でのグルコースの吸収を選択的に抑制する。
4.リナグリプチンは、グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体を活性化することで、グルコース濃度依存的にインスリン分泌を促進する。
5.メトホルミンは、AMP 活性化プロテインキナーゼ(AMPK)を阻害することで、骨格筋でのグルコーストランスポーター4(GLUT4)の細胞膜への移行を促進する。

【解答と解説】1と2

3.イプラグリフロジンは、ナトリウム-グルコース共輸送体2(SGLT2)を阻害することで、小腸でのグルコースの吸収を選択的に抑制近位尿細管でのグルコース再吸収抑制する。
4.リナグリプチンは、DPP-4阻害薬。薬理の説明文はGLP-1アナログのものと思われる。
※ただし、DPP-4阻害薬は、GLP-1の分解を抑制するので、「間接的にGLP-1受容体を活性化するのでは?」と腑に落ちない部分もありますが・・・
5.メトホルミンは、AMP 活性化プロテインキナーゼ(AMPK)を阻害活性化することで、骨格筋でのグルコーストランスポーター4(GLUT4)の細胞膜への移行を促進する。

【備考】

SU剤は、アルブミンと強く結合するので、血漿タンパクと結合を競合する薬(アスピリン、ワーファリンなど)と併用すると、血中濃度が上がるので低血糖のリスクが上がる。

SU剤の副作用であるジスルフィラム様作用の症状は、アセトアルデヒドの蓄積で生じる不快症状(頭痛、吐き気など)である。
アルコールの摂取しすぎで出る症状と似ている。

糖尿病の病態

糖尿病の病態・薬物治療をこのあと勉強したい人は、別記事でまとめておりますので、そちらも確認してみてください。

糖尿病 診断基準ゴロ イラスト
【病態・薬物治療】糖尿病 ゴロ・覚え方今回は糖尿病の病態・薬物治療をまとめます。 情報量が多いため、少しでも覚えやすいように随所にゴロや暗記術をいれています。 ぜひ参考に...

★まだ時間のある人は他のゴロも探してみてください★

薬理ゴロ索引ページに移動