授乳中の患者さんに、クラリスロマイシン(商:クラリス、クラリシッド)が咽頭炎で処方されていました。
患者さんから状況を確認すると、医師に授乳中のことは報告しているとのことなので、医師は問題ないと考えているようである。
しかし薬のことなので、自分の見解をしっかり持っておきたいと思い、調査しました。
(患者さんに調べる時間をいただきました。)
暗記が苦手な薬学部生にみてほしい。
薬学部では勉強量が多く時間が足りないと感じることが多い
でしょう。ゴロはキーワードに強引に意味を与えるので、ハマれば暗記も早いし忘れにくい。
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<添付文書やIF>
クラリスの添付文書やIFを確認すると、授乳婦への投与の欄には、
「ヒト母乳中へ移行することが報告されているので、授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳中を避けさせること。なお、動物実験(ラット)の乳汁中濃度は、血中濃度の約2.5倍で推移した」とある。
添付文書やIFの情報のみでは、「飲んで大丈夫です」とはとても言えないです。
<国立成育医療研究センターHP>
調査を続けると、国立成育医療研究センターのホームページにあたりました。
(国立ということは、ここでの記載は国に認められていると考えているのですが、認識に誤りがあれば、コメントにてご指摘いただければ幸いです)
このホームページには、授乳中でも安全に使用できる薬としてクラリスロマイシンの記載があります。
国立成育医療研究センターの情報を根拠とすると、「飲んでも大丈夫」と考えられます。
参考:
国立研究開発法人 国立成育医療研究センターHP「授乳中の薬の影響(医療関係者向け)」
https://www.ncchd.go.jp/kusuri/news_med/druglist.html
<まとめ>
今回私は、「医師に相談済みであること」「国立成育医療研究センターの情報」をもとに問題ないと判断し、服用を勧めました。
しかし、対応方法や考え方で正解というのはないと思っています。
「添付文書には授乳を避けるよう記載があるのだから薬を飲まないに越したことはない」という考え方や「いちいち調べなくても、まず医師に根拠と考えを伺えば解決」という対応も間違いではないと思います。
※むしろ医師への根拠・見解の確認はハードルの高さを考えなければ最適とも思います。
大切なのは、何をもって、自分がそのような行動・説明をした理由を話せることだと思います。
皆様も一度、自分ならどう対応するか?どう説明するか?を一度考えてみると面白いですよ。
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