今回は抗リウマチ薬の免疫抑制薬について、ゴロを中心に記事にしたいと思います。
なお、一般名の後ろに「商:」で記載しているのは商品名です。
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[代謝拮抗薬]
◆メトトレキサート(商:リウマトレックス)
(ゴロ)メットとれ貴様!ドロぎょうさんどかすのは、休みながら重労働がないように。
「メットとれ貴様」メトトレキサート
「ドロぎょうさんどかす」ジヒドロ葉酸還元酵素を阻害することで(テトラヒドロ葉酸の生合成阻害し、リンパ球増殖を抑制する)
「休みながら」休薬期間を設ける
「重労働ない」(リウマチでの最大投与量は)16mg/週を超えないように
<副作用>
間質性肺炎(空咳と発熱が特徴)、骨髄障害、肝障害などに注意が必要。
副作用発現時にはホリナート(商:ロイコボリン)を投与する。
よければそちらもご確認ください。
◆レフルノミド(商:アラバ)
(ゴロ)フル飲み会、オロオロげんなり、こっぱみじん
「フル飲み」レフルノミド
「オロオロげんなり」ジヒドロオロテートデヒドロゲナーゼ活性を阻害
「こっぱみじん」ピリミジンの生合成を抑制
<作用機序>
ジヒドロオロテートデヒドロゲナーゼ活性を阻害することでピリミジンの生合成を抑制する。
[持続性スルホンアミド系薬]
◆サラゾスルファピリジン(商:アザルフィジンEN)
・マクロファージ、ヘルパーT細胞からIL-1、IL-2及びIL-6遊離抑制を介して自己抗体産生を抑制する
・胃腸障害が強いので腸溶錠が用いられる。
・潰瘍性大腸炎にも用いられるが、その作用は活性代謝物の5-アミノサリチル酸による
サラゾスルファピリジン・・・抗リウマチ薬
↓(大腸の腸内細菌でにより代謝)
5-アミノサリチル酸(メサラジン)・・・大腸部位の炎症を抑制
+
スルファピリジン・・・副作用発現
[NF-κB抑制薬]
◆イグラチモド(商:ケアラム、コルベット)
(ゴロ)いくら地元でも河童はでない
「いくら地元」イグラチモド
「河童でない」NF-κBの活性化を抑制し(、単球やマクロファージによる炎症サイトカイン(TNF-α、IL-6)の産生及びB細胞による免疫グロブリン(IgG、IgM)の産生を抑制すると考えられている。
<併用禁忌>
ワルファリン(作用を増強をするため)
[カルシニューリン阻害薬]
◆タクロリムス(商:プログラフ)
(ゴロ)タクろうぜ、フィーリングでFUCKするBP(バックパッカー)、乳輪壊れる
「タクろう」タクロリムス
「フィーリング」イムノフィリンの
「FUCKするBP」FKBPに結合し ※FUCKするので結合
「乳輪壊れる」カルシニューリンを阻害する
<作用機序>
ヘルパーT細胞内のイムノフィリンのFKBPに結合し、カルシニューリンを阻害する結果、T細胞活性化因子(NF-AT)の核内移行などを抑制し、IL-2やIFN-γの生合成・分泌を抑制。
※タクロリムスの似た作用機序を示す薬としてシクロスポリン(商:サンディミュン、ネオーラル)がある。
違う点は、「イムノフィリンのシクロフィリン」に結合する。なお、シクロスポリンには間接リウマチの適応はない。
[SH含有化合物]
(ゴロ)S-S結合(ジスルフィド結合)をしらみつぶし
「しらみ」語尾:~シラミン
「S-S結合を~つぶし」リウマチ因子のS-S結合を開裂させる
ペニシラミン(商:メタルカプターゼ)→SH基が1つ
ブシラミン(商:リマチル)→SH基が2つ
【実務領域】ペニシラミンの適応による用量の違い
・関節リウマチ:100~300mg/日、600mgまで増量可
・ウィルソン病:1000mg/日
[金製剤]
(ゴロ)竜の黄金のリンゴのオーラ
「竜」リウマチ治療薬
「黄金のリンゴ」金チオリンゴ酸ナトリウム→最も古い抗リウマチ薬
「おーら」オーラノフィン
※黄金のリンゴは、さまざまな国や民族に伝承される民話や説話の果実
[生物学的製剤]
【TNFα阻害薬】
●インフリキシマブ(商:レミケード)
●エタネルセプト(商:エンブレル)
●アダリムマブ(商:ヒュミラ)
●セルトリズマブ ペゴル(商:シムジア)
●ゴリムマブ(商:シンポニー)
(ゴロ)とあるアダムがゴリゴリに競(せ)っとる、インターセプト
「とある」TNFα阻害薬
「アダム」アダリムマブ(商:ヒュミラ)
「ゴリゴリ」ゴリムマブ(商:シンポニー)
「競っとる」セルトリズマブ(商:シムジア)
「インター」インフリキマシブ(商:レミケード)
「セプト」エタネルセプト(商:エンブレル)
※注意:アバタセプトとはしっかり区別をつけておきましょう。
【IL-6阻害薬】
●トシリズマブ(商:アクテムラ)
●サリルマブ(商:ケブザラ)
(ゴロ)さりげなく都市のリズムと音色はロック
「さりげ」サリルマブ(商:ケブザラ)
「都市のリズム」トシリズマブ(商:アクテラム)
「音色はロック」IL-6阻害薬
【T細胞選択的共刺激調整剤】
●アバタセプト(商:オレンシア)
(ゴロ)アバターは定時の教師
「アバター」アバタセプト(商:オレンシア)
「定時の教師」抗原提示細胞表面のCD80/CD86に結合し、CD28を介した共刺激シグナルを阻害する。→T細胞の活性化やサイトカインサイン産生を抑制する
練習問題(参考:第109回の問29)
●アバタセプトの関節リウマチ治療効果発現の標的分子はどれか。1つ選べ
1.CD28
2.細胞障害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)
3.CD80/CD86
4.IL-6受容体
5.TNF-α
【解答】正解は3
109回では、ゴロにはないCD80/CD86が選択肢に選ばれたので、この問題で標的分子もしっかり覚えておこう
[ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬]
(ゴロ)JALバリ・シチリアに飛ぶし
「JAL」JAK阻害薬
「バリ・シチリア」バリシチニブ(商:オルミエント)
「飛ぶし」トファシチニブ(商:ゼルヤンツ)
病態
関節リウマチ(RA)の病態については、別ページにまとめています。
検査関係のゴロも載せていますのでぜひ勉強の参考にしてください。