今回は心不全治療薬で用いる強心薬の強心配糖体について、ゴロを中心に記事にしたいと思います。
強心薬は、主に心筋細胞内の「Ca2+濃度」もしくは「cAMP濃度」を上げる薬に分かれます。今回は「細胞内cAMP濃度」を上げる薬です。
なお、一般名の後ろに「商:」で記載しているのは商品名です。
薬の説明に入る前に、以下の2つを覚えてください
・アデニル酸シクラーゼは、cAMPを作る。
・ホスホジエステラーゼは、cAMPを分解する。
暗記が苦手な薬学部生にみてほしい。
薬学部では勉強量が多く時間が足りないと感じることが多い
でしょう。ゴロはキーワードに強引に意味を与えるので、ハマれば暗記も早いし忘れにくい。
だから、勉強時間の短縮に役立つ!!
しかし、1つ1つスマホで調べていたら大幅なタイムロスです。
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β1受容体刺激薬
<作用機序>
心筋のβ1受容体刺激→Gsタンパクを活性化→アデニル酸シクラーゼ活性化→cAMP濃度上昇→心筋収縮力増強作用
ドパミン(商:イノバン、カコージン、カタボン)→αもβも刺激
イソプレナリン(商:プロタノール)→β1、β2を刺激
アドレナリン(商:ボスミン、エピペン)→β>α
ノルアドレナリン(商:ノルアドリナリン)→α>β
ドカルパミン(商:タナドーパ)→ドパミンのプロドラッグ
ドブタミン(商:ドブトレックス)→比較的にβ1に作用
デノパミン(商:カルグート)→β1選択性
※ドブタミンやデノパミンは、心筋収縮に関する効能・効果のみであるが、非選択性では気管支ぜんそくなどの効能もある(様々な所に作用してしまうというデメリット)。
ドブタミンとデノパミンのゴロは、 にまとめています。
アデニル酸シクラーゼ直接活性化薬のゴロ
●あれ?シックか?直接診断したろ
「あれ?シックか?直接」直接アデニル酸シクラーゼ活性化
「診断したろ」コルホルシンダロパート(商:アデール)
→直接アデニル酸シクラーゼを直接活性化するのでβ遮断薬投与下でも使用可
ホスホジエステラーゼⅢ阻害薬のゴロ
●ホスト3人がヒモでビンタ。理論的ではだめ
「ホスト3人」ホスホジエステラーゼⅢ(阻害し、cAMPの分解を抑制)
※本当はゴロで、阻害か活性かを明らかにしたいですが、無理でした。なので、一番上に記載した2つのことをしっかり覚えてください。
「ヒモでビンタ」ピモベンダン(商:アカルディ)
「理論」語尾:~リノン
オルプリノン(商:コアテック)
ミルリノン(商:ミルリーラ)
練習問題(参考:第109回 問159)
次の文章の正誤を答えよ。
・ピモベンダンは、サイクリックAMP(cAMP)誘導体で、細胞内でcAMPに変換されて、強心作用を示す。
【解答と解説】誤
ピモベンダンは、ホスホジエステラーゼⅢ阻害し、cAMPの分解を抑制する。
サイクリックAMP(cAMP)誘導体はブクラデシン。
非選択的ホスホジエステラーゼ阻害薬のゴロ
●不倫はホストも選択できず
「不倫」語尾:~フィリン
「ホストも選択できす」非選択性ホスホジエステラーゼ(阻害)
ジプロフィリン(商:ジプロフィリン)
プロキシフィリン(商:モノフィリン)
アミノフィリン(商:ネオフィリン)
※~フィリン系(キサンチン誘導体)の薬は気管支喘息などでも用いられます。上の3つの薬も気管支喘息の適応もあります。
cAMP誘導体のゴロ
●ぼくら弟子、キャンプで変身
「ぼくら弟子」ブクラデシン(商:アクトシン)
「キャンプ(CAMP)で変身」細胞内でcAMPに変わって強心作用を示す。
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