今回は抗アレルギー薬について、ゴロを中心に記事にしたいと思います。
なお、一般名の後ろに「商:」で記載しているのは商品名です。
抗アレルギー薬は、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性皮膚疾患などで使用されます。
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メルカリへのリンクはコチラケミカルメディエーター遊離抑制薬のゴロ
・ケミカルメディエーター(化学伝達)の遊離を抑制し、アレルギー反応を抑制する。
・喘息発作には無効。長期管理薬として予防目的で使用される。
●苦労も散々、ラストにサックス1個取り
「苦労も散々」クロモグリク酸(商:インタール)
「ラスト」~ラスト
トラニラスト(商:リザベン)
→ケロイド・肥厚性瘢痕由来繊維芽細胞のコラーゲン合成抑制作用
イブジラスト(商:ケタス)
ペミロラスト(商:アレギサール、ペミラストン)
「サックス」アンレキサノクス(商:ソルファ)
「1個取り」(アンレキサノクスは)ヒスタミン遊離抑制作用に加えて、ロイコトリエン生成阻害作用、抗ロイコトリエン作用も有する。
練習問題(参考:第109回薬剤師国家試験 問156)
次の文章の正誤を答えよ。
1.クロモグリク酸は、ロイコトリエンCysLT1受容体を遮断し、眼の痒みを軽減する。
2.トラニラストは、ヤヌスキナーゼ(JAK)を阻害することで炎症細胞の活性化を抑制し、結膜の充血を軽減する。
【解答と解説】1.誤 2.誤
どちらもケミカルメディエーターの遊離抑制。
ロイコトリエン受容体遮断なら「~カスト」
第二世代抗ヒスタミン薬
→H1受容体遮断作用のほかに、ケミカルメディエーター遊離抑制作用も有する。また、第一世代と比較して、抗コリン作用が弱く、メキタジン以外は緑内障や下部尿路閉塞性疾患にも使用できる
アゼラスチン(商:アゼプチン)
ケトチフェン(商:ザジテン)
オキサトミド(商:セルテクト)
セチリジン(商:ジルテック)
フェキソフェナジン(商:アレグラ)→自動車運転の注意なし
メキタジン(商:ゼスラン、ニポラジン)
エピナスチン(商:アレジオン)
エバスチン(商:エバステル)
レボセチリジン(商:ザイザル)
ベポタスチン(商:タリオン)
エメダスチン(商:レミカット、テープ剤:アレサガ)
オロパタジン(商:アレロック)
ロラタジン(商:クラリチン)
デスロラタジン(商:デザレックス)→自動車運転の注意なし
ビラスチン(商:ビラノア)→自動車運転の注意なし
ルパタジン(商:ルパフィン)
※メキタジンとメサラジン(商:ペンタサ、クローン病や潰瘍性大腸炎で用いられる)似ているので注意。
練習問題(参考:第109回薬剤師国家試験 問156)
次の文章の正誤を答えよ。
レボセチリジンは、知覚神経のヒスタミンH1受容体を遮断し、くしゃみを抑制する。
【解答】正
トロンボキサン関連薬のゴロ
●尾崎グレてタクシー(TAXi)作らん、まぁトロトロとダストすて作業中断
「尾崎グレて」オザグレル(商:ベガ、ドメナン)
「TAXiつくらん」TXA2合成酵素を阻害
「まぁトロ」ラマトロバン(商:バイナス)
「トロとダスト」セラトロダスト(商:ブロニカ)
「中断」TXA2受容体遮断
※TXA2受容体はプロスタノイドTP受容体と言われることも多いので注意!
練習問題(参考:第109回薬剤師国家試験 問156)
次の文章の正誤を答えよ。
ラマトロバンは、プロスタノイドTP受容体およびプロスタノイドDP2受容体(CRTH2受容体)を遮断し、鼻粘膜の炎症を軽減する。
【解答】正
ロイコトリエン受容体遮断薬のゴロ
→抗喘息効果をもつ。また、アレルギー性鼻炎の鼻閉に有効である。
●1個取り「貸す」という
「1個取り」ロイコトリエン受容体遮断薬
「貸すと」~カスト
プランルカスト(商:オノン)
モンテルカスト(商:キプレス、シングレア)
ザフィルルカスト(商:アコレート)→適応:気管支喘息のみ
Th2サイトカイン阻害薬のゴロ
●ヘルパーに足すといい仕事しない
「ヘルパーに」2型ヘルパーT細胞(Th2)
「足すと」スプラタスト(商:アイピーディー)
「いい」IgE抗体
「仕事(しごと)」IL-4、IL-5
「しない」上記サイトカインの産生抑制
練習問題(参考:第107回薬剤師国家 問158)
アレルギー性疾患の治療に用いられる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1.オザグレルは、Th2サイトカインの産生を抑制して、鎮痒効果を示す。
2.トラニラストは、ヒスタミンH1受容体を遮断して、アレルギー性鼻炎を改善する。
3.プランルカストは、ロイコトリエン受容体を遮断して、気管支ぜん息の発作を予防する。
4.セラトロダストは、トロンボキサンA2(プロスタノイドTP)受容体を遮断して、気道過敏症の亢進を抑制する。
5.スプラタストは、トロンボキサン合成酵素を阻害して、じん麻疹を改善する。
【解答と解説】3と4
1.オザグレルは、TXA2合成阻害Th2サイトカインの産生を抑制して、鎮痒効果を示す。
2.トラニラストは、ケミカルメディエーター遊離抑制ヒスタミンH1受容体を遮断して、アレルギー性鼻炎を改善する。
5.スプラタストは、Th2サイトカインの産生を抑制トロンボキサン合成酵素を阻害して、じん麻疹を改善する。