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リンデロン点眼点耳点鼻液の使用部位別の滴下数

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今回はベタメタゾンリン酸エステルナトリウム0.1%点眼点耳点鼻液([先発]リンデロン点眼点耳点鼻液、[後発]リノロサール、サンベタゾンなど)について記事を書きたいと思います。

この薬は、目、耳、鼻に使用しますが、業務中に耳や鼻に何滴使用するのか不明で困ったことがあったので調査しました。


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【添付文書の用法・用量】

<眼科>
通常、1日3~4回、1回1~2滴ずつ点眼する。なお、症状により適宜増減する。
<耳鼻科>
通常、1日1~数回、適量を点耳、点鼻、耳浴、ネブライザー又はタンポンにて使用するか、または患部に注入する。
なお、症状により適宜増減する。

そう耳鼻科領域では適量です。しかも、医師によっては処方箋に詳細を書かず患者に指示もしていない方もいます。初めて本薬剤の処方箋をみて何の指示もなく焦ったので、どのように使われるものなのか勉強しておきたいと思います。

【文献での例】

鼻アレルギーに対する点鼻療法と携帯型ネブライザー療法の比較
https://www.jstage.jst.go.jp/article/orltokyo/53/Supplement2/53_Supplement2_s64/_pdf
→スギ花粉患者に点鼻:1日2回、1回3滴

嗅覚障害に対するステロイド薬の長期点鼻療法の安全性と有用性の検討
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka1947/108/10/108_10_986/_pdf
→嗅覚障害患者に点鼻:1日2回、1回3滴

我科領域におけるリンデロンA点耳液、リンデロンA軟膏の使用経験
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibirin1925/61/1/61_1_69/_pdf/-char/ja
→リンデロンA点耳液を慢性中耳炎8例、鼓膜炎1例、鼓室成形術後4例に点耳:1日1回2滴
※リンデロンA点耳液は、リンデロン点眼点耳点鼻液とベタメタゾンリン酸エステルナトリウムの濃度は同じである。
なお、リンデロンA液はフラジオマイシンの「非可逆的な難聴」が問題となり、2004年に耳科領域の効能が削除されているので要注意

化膿性中耳炎の耳科用リンデロンA液による治療経験
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibi1954/12/2/12_149/_pdf
→耳科用リンデロンA液を急性化膿性中耳炎11例、慢性化膿性中耳炎10例、耳介及び外耳道湿疹5例に点耳:1日1回約0.2cc(1滴は約0.05μlなので、4滴分と想定)

点耳の文献は古い情報であるが、鼻には1回3滴、耳には1回2~4滴で使用されている例が確認できました。

【実例】

また、詳細な指示が記載された処方箋を一つ確認できたので記載しておきます。

●リノロサールが耳に1日1回、1回2~3滴
※私自身が、投薬したわけではないので疾患名は不明でしたが、点耳で1回2~3滴で使用されている例を確認できました。