処方箋に記載されている散剤の量が、「製剤量」なのか「有効成分量」なのか、分かりづらいと感じたことはありませんか?
じつは、散剤の量について処方箋記載のルールがあり、そのルールを知っておくと素早く判断できるようになるので一度この記事を読むことをオススメします。
薬学部では勉強量が多く時間が足りないと感じることが多いでしょう。ゴロはキーワードに強引に意味を与えるので、ハマれば暗記も早いし忘れにくい。だから、勉強時間の短縮に役立つ!!しかし、1つ1つスマホで調べていたら大幅なタイムロスです。そこで、ブログの薬理ゴロを収集して紙ベース(フルカラー)にしました。より効率的に勉強して、別分野の勉強時間や趣味の時間をつくりましょう。Time is money! お金で時間を買ってください。しかも当ブログなら購入前にゴロを確認でき、自分に合っているか否かを試せます。多くのゴロでビビッとフィーリングが合えば、紙ベースをオススメします。
メルカリへのリンクはコチラ処方箋における散剤の量の記載ルール
【参考:医療事故情報収集等事業 第 33 回報告書 (平成 25 年1月~3月)より抜粋】
・従来「g記載は製剤量、mg記載は原薬量」のように、慣例的に重量(容量)単位により判別・記載している例もあったが、 薬名は製剤名、分量は製剤量を記載することを基本とすべきであり、例外的に分量を原薬量*で記載した場合には、必ず【原薬量】と明示することとすべき
*この記事では原薬量と有効成分量は同義です。
上記ルールに従うと、
「g記載なら製剤量」「mg記載で有効成分量と記載があれば有効成分量」と判断するのでいいと思います。
(だからといって、添付文書の用法用量の範囲内か否かの確認を怠るのはダメですよ)
ただし、mg記載で有効成分量と記載がない場合は、疑義照会が必要と考えています。
mg記載(有効成分量と記載なし)で過量投与となった例
ここで1つ、処方箋のmg記載(有効成分量と記載なし)で過量投与となった例を紹介します。【参考:医療事故情報収集等事業 医療安全情報 No.9 2007年8月より抜粋】
処方箋の記載
セレニカR顆粒40% 1日1250mg
医師としては製剤量として1.25g(有効成分で500mg)を意図していたが、薬剤師は慣例的に有効成分と判断して製剤量3.125g(有効成分1250mg)で調剤して患者さんにお渡しした例です。
この事例は先ほどのルールができる前ですが、もし先ほどのルールに従って、「有効成分量」と記載がないため疑義照会をすれば、過量投与を避けられたかもしれません。
(ただし、通常の用法用量の上限が1200mgなので、そこで疑義照会しても避けられた可能性もありますが・・)
参考
医療事故情報収集等事業 第 33 回報告書 (平成 25 年1月~3月)
http://www.med-safe.jp/pdf/report_2013_1_R001.pdf
医療事故情報収集等事業 医療安全情報 No.9 2007年8月
http://www.med-safe.jp/pdf/med-safe_9.pdf