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[薬理ゴロ]抗ウイルス薬

【抗ウイルス薬】抗HIV薬 ヌクレオシド系逆転写阻害薬 薬理ゴロイラスト
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

今回は抗真菌薬について、ゴロを中心に記事にしたいと思います。
なお、一般名の後ろに「商:」で記載しているのは商品名です。


暗記が苦手な薬学部生にみてほしい。

薬学部では勉強量が多く時間が足りないと感じることが多いでしょう。
ゴロはキーワードに強引に意味を与えるので、ハマれば暗記も早いし忘れにくい
だから、勉強時間の短縮に役立つ!!
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【ゴロなど】

[抗ヘルペスウイルス薬]

黒のビルにポリスのヘルプ
※警察が犯人のことを黒といいます

「黒のビル」語尾:~クロビル
(ただし、ガンシクロビルだと抗サイトメガロウイルス薬なので注意)
「ポリス」DNA依存性DNAポリメラーゼ阻害→DNA合成阻害
「ヘルプ」抗ヘルペス薬

アシクロビル(商:ゾビラックス)
バラシクロビル(商:バルトレックス)
ファムシクロビル(商:ファムビル)
<例外>
ビダラビン(商:アラセナ)
アメナメビル(商:アメナリーフ)

【実務領域】用法・用量の注意

医薬品 単純疱疹の用法・用量 帯状疱疹の用法・用量
アシクロビル 1日5回
(1回200mg)
1日5回
(1回800mg)
バラシクロビル 1日2回
(1回500mg)
1日3回
(1回1000mg)
ファムシクロビル※ 1日3回
(1回250mg)
1日3回
(1回500mg)
アメナメビル※ 再発性の単純疱疹の
用法のみ
1日1回
(1回400mg)食後

※再発性の単純疱疹では用法・用量が異なるので注意してください。

なお、バラシクロビル(商:バルトレックス)に関しては、より詳細に効能効果と用法用量についてまとめているので、薬局実習前の方などはぜひ一度見ておいてください。

バルトレックスの効能効果と用法用量の関係バラシクロビル(商:バルトレックス)は、効能・効果で用法・用量が異なるため、処方を見るとどういう疾患に使用しているか推測できます。 ...

[抗サイトメガロウイルス薬]

ポリスがネットのサイトでGUNで苦労
「ポリス」DNA依存性DNAポリメラーゼ阻害→DNA合成阻害
「ネット」ホスカルネット(商:ホスカビル)
「サイト」抗サイトメガロウイルス薬
「GUNで苦労」ガンクロビル(商:デノシン)、バルガンクロビル(商:バリキサ)

[抗HIV薬]

【ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬】

武人が(刀を)抜くと逆転さ

「武人」語尾:~ブジン
「抜くと」ヌクレオシド系
「逆転さ」HIV逆転写酵素阻害→RNAからDNAの合成阻害

ジドブジン(商:レトロビル)
ラミブジン(商:エピビル)→B型肝炎ウイルスの増殖抑制
サニルブジン(商:ゼリット)
<例外>
ジダノシン(商:ヴァイデックスEC)
アバカビル(商:ザイアジェン)
テノホビル(商:ビリアード)
エムトリシタビン(商:エムトリバ)

※例外の方が多いのは何とか改善したいです・・

【非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬】

ビレッジ(village:村)のビビり、ビラビラでヌけず(下ネタですいません)
「ビレッジ」エファビレンツ(商:ストックリン)
「ビビり」エトラビリン(商:インテレンス)、リルピビリン(商:エジュラント)
「ビラビラ」ネビラビン(商:ビラミューン)
「ぬけず」非ヌクレオシド系

【HIVプロテアーゼ阻害薬】

HIPプロテインなビルダー
※あまり日本語的な意味は考えないでください

「HIP」抗HIV
「プロテイン」プロテアーゼ阻害→融合タンパク質の切断
「なビル」語尾:~ナビル

インジナビル(商:クリキシバン)
サキナビル(商:インビラーゼ)
リトナビル(商:ノービア)
ネルフィナビル(商:ビラセプト)
ホスアンプレナビル(商:レクシヴァ)
アタザナビル(商:レイアタッツ)
ダルナビル(商:プリジスタ)

【HIVインテグラーゼ阻害薬】

HIGHだから、インテルぐらぐらなビル
(あくまでゴロで、intelの誹謗中傷ではありません)

「HIGH」抗HIV薬
「インテルぐら」インテグラーゼ阻害薬
「ぐらなビル」語尾:~グラビル

ラルテグラビル(商:アイセントレス)
エルビテグラビル(商:スタリピリド、ゲンボイヤ)
ドルテグラビル(商:テビケイ)

[抗インフルエンザウイルス薬]

みなビビる、おいらミニ(スカート)だぜ
「みなビビる」語尾:~ミビル
「おいらミニだぜ」ノイラミニダーゼ阻害作用

オセルタミビル(商:タミフル) 経口薬
ザナミビル(商:リレンザ) 吸入薬
ペラミビル(商;ラピアクタ) 点滴
ラニナミビル(商:イナビル) 吸入薬:1回完結
これらの薬は、A型とB型のインフルエンザに有効。

<追加情報>
抗パーキンソン病治療薬であるアマンタジン(商:シンメトレル)は、A型インフルエンザに有効。機序は、M2イオンチャネルを阻害しウイルスの脱殻を抑制する。

2018年2月23日に製造販売承認を取得したパロキサビル(商:ゾフルーザ)は、キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬で、A型とB型インフルエンザの適応を有する

練習問題(参考:第107回薬剤師国家 問166)

抗ウイルス薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1.アメナメビルは、帯状疱疹ウイルスのヘリカーゼプライマーゼ複合体のDNA依存性ATPase活性を阻害して、mRNAの合成を阻害する。
2.ガンシクロビルは、サイトメガロウイルスのチミジンキナーゼにより一リン酸化された後、宿主細胞キナーゼで三リン酸化体まで変換されて、ウイルスのRNAポリメラーゼを阻害する。
3.オセルタミビルは、インフルエンザウイルスが宿主細胞から遊離する際に働くノイラミニダーゼを阻害して、インフルエンザウイルスの増殖を抑制する。
4.ホスカルネットは、サイトメガロウイルスのRNAポリメラーゼのピロリン酸結合部位に結合して、RNAの合成を阻害する。
5.アシクロビルは、三リン酸化体に変換されて、帯状疱疹ウイルスに感染した宿主細胞内でデオキシグアノシン三リン酸(dGTP)と競合して、ウイルスのDNAポリメラーゼを阻害する。

【解答と解説】3と5

1.アメナメビルは、帯状疱疹ウイルスのヘリカーゼプライマーゼ複合体のDNA依存性ATPase活性を阻害して、mRNADNAの合成を阻害する。
2.ガンシクロビルは、サイトメガロウイルスのチミジンキナーゼにより一リン酸化された後、宿主細胞キナーゼで三リン酸化体まで変換されて、ウイルスのRNADNAポリメラーゼを阻害する。
4.ホスカルネットは、サイトメガロウイルスのRNADNAポリメラーゼのピロリン酸結合部位に結合して、RNADNAの合成を阻害する。