薬局実務中疑問

ニトロペン舌下錠の使用方法・服薬指導

この前、初めてニトログリセリンの舌下錠(商:ニトロペン舌下錠)が処方された患者さんの服薬指導をしましたので、ニトロペン舌下錠の使用方法について記事にしました。
その患者さんは「胸の痛みがあるけど、狭心症かどうかまだ分からない。薬使ってみて、効果があれば、狭心症の可能性が高いと先生が言っていた」とのことでした。

【基本情報】

まずは、基本情報をまとめます。(参考:ニトロペン舌下錠0.3㎎添付文書)
<効能・効果>
狭心症、心筋梗塞、心臓喘息、アカラジアの一時的緩解
<用法・用量>
ニトログリセリンとして、正常成人0.3㎎~0.6mg(本剤1~2錠)を舌下投与する。狭心症に対し投与後、数分間で効果のあらわれない場合には、更に0.3~0.6mg(本剤1~2錠)を追加投与する。
なお、適宜増減する。

※アカラジアについては、どういう病気が備考に記載しています。

【使用方法の注意】

ここからは、日本化薬(株)さまが作成している「ニトロペン舌下錠0.3mgを使用される方に」を参考に使用上の注意をまとめます。

<使用方法>

●アルミ包装より取り出し、舌の下において溶かす。口の中が乾いて溶けにくいときは、水で舌を湿らせるか、かみくだいて舌の上におく。
飲み込むと効果がなくなるということは、薬剤師には当たり前かもしれませんが、患者さんにしっかりと伝えるのは大切と思います。

<効果がなかったら(狭心症の場合のみ)>

効果は通常1~2分であらわれます効果があらわれないときは、さらに1錠舌の下におく。さらに数分間たっても効果があらわれないときは、もう1錠舌の下におく。
(1回の発作には3錠まで)

●それでも症状が続くときは、すぐに医師に連絡するか、救急病院へ運んでもらってください。

※ここで気が付いたのは、添付文書の用法用量と少し内容が異なることです。追加できることは共通ですが、細かい飲み方は、医師から指示があったかをまず確認する必要があるかと思います。

<使用するときの注意>

●この薬を使用すると、ときに血圧が下がりすぎて立ちくらみやめまいを起こすことがある。
使用するときは立ったままではなく、座って使用する。

●立ちくらみやめまいで気分が悪くなったときは、足を高くして横になるか、座って頭を低くして回復するのを待つ

●一時的に頭痛が起きたり、顔やからだがほてったりドキドキしたりすることがありますが、このような症状はしだいに軽くなります。ただし、これらの症状がおさまらなかったり、ひどいときは、主治医に相談する。

●頭痛、めまいなどで、注意力、集中力の低下が起こることがあります。自動車の運転等の危険をともなう機械の操作をしないでください。

<併用禁忌薬>

ホスホジエステラーゼ5阻害薬を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグト)を投与中の患者。
※ニトログリセリンの舌下錠とこれらの薬剤との併用により降圧作用が増強され、過度に血圧を低下させることがある。

シルデナフィル(商:バイアグラ、レバチオ)
パルデナフィル(商:レビトラ)
タダラフィル(商:シアリス、ザルティア、アドルシカ)
リオシグト(商:アデムパアス);慢性血栓塞栓性高血圧症の治療薬

【備考】

アカラジア(アカラシア):
定義としては「下部食道噴門部の弛緩不全による食道の通過障害や、食道の異常拡張などがみられる機能的疾患」であり、物を飲み込んでも食事がいつまでも食道にたまってしまい、つかえた感じや嘔吐などが認められる。
罹患率は0.4~0.6/10万人・年とのこと。日本人1億人とすると1年に400~600人ぐらいと推定されます。

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参考:
ニトロペン舌下錠0.3㎎ 添付文書
http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/530191_2171018K1039_1_06.pdf
ニトロペン舌下錠を使用される方へ(日本化薬株式会社)
https://mink.nipponkayaku.co.jp/product/di/ka_file/ntp11_spread.pdf
食道アカラシアの治療方法と手術適応
https://www.jsgs.or.jp/cgi-html/edudb/pdf/20071027.pdf

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