薬局実務中疑問 PR

血液検査 総蛋白質の意味

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

今回は、血液検査の総蛋白質について記事を書きます。

記事を書こうと思ったのは、患者さんから「総蛋白質の値が少し低くて気になっている。蛋白質の多い食品を食べたら増えるかしら?」と質問を受けたからです。

その場では、「蛋白質の多い食品を食べれば増えますよ。でも、基準値下限から0.1低いだけですので、そんなに気になさらずとも大丈夫ですよ」と回答しました。

しかし、もっと深い質問が来ていたら回答できる自信がないので、調べて記事にすることとしました。


暗記が苦手な薬学部生にみてほしい。

薬学部では勉強量が多く時間が足りないと感じることが多いでしょう。
ゴロはキーワードに強引に意味を与えるので、ハマれば暗記も早いし忘れにくい
だから、勉強時間の短縮に役立つ!!
しかし、1つ1つスマホで調べていたら大幅なタイムロスです。
そこで、ブログの薬理ゴロを収集して紙ベース(フルカラー)にしました
より効率的に勉強して、別分野の勉強時間や趣味の時間をつくりましょう
Time is money! お金で時間を買ってください
しかもブログなら購入前にゴロを確認でき、自分に合っているか否かを試せます
多くのゴロでビビッとフィーリングが合えば、紙ベースをオススメします。

メルカリへのリンクはコチラ

<血清総蛋白>

血清中の蛋白質で最も多いのが、アルブミン、ついで抗体活性をもつγ-グロブリン。
アルブミンは、主に栄養状態の指標、体内で水分や薬を運ぶ役割を持つ。グロブリンは、種々の炎症で増加するため、炎症の指標と考えられる。
具体的に低値を示すのは、肝臓が蛋白質を合成できない時(慢性肝炎や肝硬変など)、蛋白質が尿中の漏れ出る時(ネフローゼ症候群)、栄養状態の悪い時などです。

<基準値>

基準値は、6.5~8.0g/dLです。6.0g/dL以下なら低蛋白血症、8.5g/dL以上なら高蛋白血症とみなします。

<今回の症例で検討>

肝炎情報センターの情報では、肝硬変だと、アルブミン値が3.5g/dL以下に低下する。今回は、総蛋白のみなので該当しない。
また、ネフローゼ症候群は、血清総蛋白6.0g/dL以下が診断基準に入っているため、該当しない。
今回の症例では、栄養状態と捉えるのが妥当かなと思います。しかも、0.1g/dL下限を下回っていただけなので、気にする必要はないかなと思います。
次、このような質問を受けた時には、具体的な疾患と診断基準を例にあげて説明し、患者さんの意識と理解を高めたいと思います。
(知識のある薬剤師ならば、その場で回答でき、より早く患者さんの理解・意識を高められたかと思うと申し訳ない気持ちになります)

参考資料:
日経Gooday、血液生化学検査 血清総蛋白
http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/inspection/SBK09000/
日本臨床検査専門会
http://www.jrcla.or.jp/kensanohanashi/img/h26_02.pdf
肝炎情報センター
http://www.kanen.ncgm.go.jp/cont/010/kankouhen.html
重篤副作用疾患別対応マニュアル ネフローゼ症候群(PMDA)
https://www.pmda.go.jp/files/000145138.pdf