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[薬理ゴロ]降圧薬(アンギオテンシン関連薬)

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

今回は高血圧治療薬のアンギオテンシン関連薬について、ゴロを中心に記事にしたいと思います。
なお、一般名の後ろに「商:」で記載しているのは商品名です。

なおアンギオテンシンという言葉の成り立ちは、
Angio「血管の」とTense「緊張」と伺いました。
申し訳ありませんが、聞いた話なのでソースは特にないです。


暗記が苦手な薬学部生にみてほしい。

薬学部では勉強量が多く時間が足りないと感じることが多いでしょう。
ゴロはキーワードに強引に意味を与えるので、ハマれば暗記も早いし忘れにくい
だから、勉強時間の短縮に役立つ!!
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アンギオテンシン変換酵素阻害薬(ACE-I)のゴロ

エース(ACE)食い止め、1位から2位にならない。ただ、フリルのブラジャー気になる。

「エースが食い止め」ACE(アンギオテンシン変換酵素)阻害薬
「1位から2位にならない」アンギオテンシンⅠからアンギオテンシンⅡへの変換を抑制
アンギオテンシンⅡが血圧を上げる成分です。
「フリル」語尾:~プリル
「ブラジャー気になる」(キニナーゼⅡを阻害し、ブラジキニンの分解を抑制)結果、ブラジキニンたまる
ブラジキニンは血圧を下げる作用がある。
※ACEとキニナーゼⅡは同じ酵素で呼び方が異なるだけ。

ブラジキニンの作用に、咳を出す作用があるため、副作用として空咳がある。

カプトプリル(商:カプトリル)
エナラプリル(商:レニベース)→心不全の適応あり
アラセプリル(商:セタプリル)
デラプリル(商:アカデット)
シラザプリル(商:インヒベース)
リシノプリル(商:ロンゲス、ゼストリル)→心不全の適応あり
ベナゼプリル(商:チバセン)
イミダプリル(商:タナトリル)→1型糖尿病に伴う糖尿病性腎症の適応あり
テモカプリル(商:エースコール)
キナプリル(商:コナン)

アンギオテンシンⅡ(AT1)受容体遮断薬のゴロ

さる、たーんとアタックに行けない。きわどいコース捨てて、チャンス広げる

「さる、たーんと」語尾:~サルタン
※たーんと:静岡県焼津市の方言で、いっぱいの意味
「アタック(ATTACK)に行けない」AT1の遮断
アンギオテンシンⅡ受容体のサブタイプAT1と少しややこしいので注意。
「コース捨てて」(AT1遮断の結果)アルドステロン作用(により血圧降下)
「広げる」(AT1遮断の結果)血管を拡張(し、血圧降下)

※副作用に関して、ACE阻害薬と比較して、ブラジキニンへの関与がないため、空咳や血管浮腫などは少ない

ロサルタン(商:ニューロタン)→高血圧及びタンパク尿を伴う2型糖尿病の糖尿病性腎症の適応あり
カンデサルタン(商:ブロプレス)→「ACE阻害薬の投与が適切でない心不全」の適応あり
バルサルタン(商:ディオバン)
テルミサルタン(商:ミカルディス)
オルメサルタン(商:オルメテック)
イルベサルタン(商:イルベタン、アバプロ)
アジルサルタン(商:アジルバ)

ACE阻害薬とAT1受容体遮断薬(ARB)の使い分け

この2つは「似たような作用機序なのにACE阻害薬には特徴的な副作用に空咳があって、ACE阻害薬って使いどころあるのかな?とか思いませんか?

ACE阻害薬がARBよりも優先される場合については、別記事にまとめていますので、よろしければ是非そちらもご確認ください。

ACE阻害薬とARBの比較・使い分け今回は、アンギオテンシン変換酵素阻害薬(以下、ACE阻害薬)とアンギオテンシン受容体Ⅱ阻害薬(以下、ARB)の違いや使い分けについてまと...

アンギオテンシンの昇圧メカニズム イメージ

ACE阻害薬やアンギオテンシンⅡ受容体遮断薬の作用の1つで、抗アルドステロン作用がある。
抗アルドステロン作用といえば、K保持性利尿薬の主な作用である。
このことから、K保持性利尿薬との相互作用に注意することや、副作用として高カリウム血症などに注意することを関連付けて覚える。

第104回薬剤師国家試験の解説を作る際に、アンギオテンシンの昇圧メカニズムをまとめました。
【図:レニン-アンギオテンシン-アルドステロン系 メカニズム】

練習問題(参考:第109回薬剤師国家試験 問160)

次の文章の正誤を答えよ。
1.テルミサルタンは、傍糸球体細胞のアンギオテンシンⅡAT1受容体を遮断することで、レニン分泌を抑制する。

2.リシノプリルは、アンギオテンシンⅡの生成を抑制し、副腎皮質からのアルドステロン分泌を低下させるため、低カリウム血症を引き起こしやすい。

【解答と解説】1.誤 2.誤

1.テルミサルタンは、傍糸球体細胞のアンギオテンシンⅡAT1受容体を遮断することで、レニン分泌を抑制促進する。

2.リシノプリルは、アンギオテンシンⅡの生成を抑制し、副腎皮質からのアルドステロン分泌を低下させるため、カリウム血症を引き起こしやすい。

アンギオテンシンⅡAT1受容体を遮断したら、体はアンギオテンシンが足りていないと勘違いして、レニン増やしてアンギオテンシンⅡを増やそうとする!と考えると覚えやすいです。