今回は催眠薬について、ゴロを中心に記事にしたいと思います。
なお、一般名の後ろに「商:」で記載しているのは商品名です。
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[ベンゾジアゼピン系催眠薬]
→バルビツール酸系に比べて、耐性、依存性、副作用や致死毒性などの点で優れており、広く用いられている。(バルビツール酸系は本記事では省略)
●~ゼパム、~ゾラムはベンゾジアゼピン系(※リルマゾホンは例外)
●弁当頑張るが、株で苦労。そんな人に「無力な境遇」は禁句。
「弁当」ベンゾジアゼピン系
「頑張る」GABAA受容体の(ベンゾジアゼピン系結合部位)に結合
「株」過分極(を促進)
「苦労」Cl-の流入で
「無力な境遇は禁句」重症筋無力症、急性狭隅角緑内障が禁忌
※バルビツール酸系の作用機序は、ベンゾジアゼピン系と比べると、結合部位がバルビツレート系結合部位になるくらいの違い。
<長時間型>
●福は長い
「ふ」フルラゼパム(商:ベノジール、ダルメート)
「く」クアゼパム(商:ドラール)
「は」ハロキサゾラム(商:ソメリン)
<中間型>
●中にF(えふ)
「に」ニトラゼパム(商:ベンザリン、ネルボン)
「え」エスタゾラム(商:ユーロジン)、ニメタゼパム(商:エリミン)
「ふ」フルニトラゼパム(商:サイレース)
<短時間型>
●短いロリのブローチ
「ロ」ロルメタゼパム(商:ロラメット、エバミール)
「リ」リルマザホン(商:リスミー)
「ブローチ」ブロチゾラム(商:レンドルミン)
<超短時間型>
●超短いトリ
「トリ」トリアゾラム(商:ハルシオン)
●(ゴロ)弁当に対して、ふりまぜるな
ベンゾジアゼピン系の過量投与による呼吸抑制などには、ベンゾジアゼピン受容体を選択的に遮断するフルマゼニル(商:アネキセート)が用いられる。
[非ベンゾジアゼピン系催眠薬]
→ベンゾジアゼピン系と科学構造が異なるが、ベンゾジアゼピン結合部位に結合し、GABAA受容体機能を亢進する。
連用により、薬物依存(精神依存、身体依存)、耐性を示すことがあるとされる。
ゾルピデム(商:マイスリー)→超短時間
・α1サブユニットとγサブユニットから成るベンゾジアゼピン結合部位に選択的に作用するため、ゾピクロンに比べて筋弛緩作用が弱い。
ゾピクロン(商:アモバン)→超短時間
エスゾピクロン(商:ルネスタ)→短時間:ゾピクロンのS体
・α1、α2、α3又はα5サブユニットとγサブユニットから成るベンゾジアゼピン結合部位に非選択的に作用する。
α1サブユニットとγサブユニットから成るベンゾジアゼピン結合部位をω1受容体、α2、α3又はα5サブユニットを含むベンゾジアゼピン結合部位をω2受容体とよぶこともある。最近では、サブユニット表記が一般的であるが、以前にω受容体表記で特徴をまとめていたので、以前の表記もメモとして残しておきます。
(以前の非ベンゾジアゼピン系の特徴表記)
ベンゾジアゼピン系催眠薬は、ベンゾジアゼピン結合部位のω1(催眠、鎮静に関与)とω2(筋弛緩、記憶に作用)に作用する。非ベンゾジアゼピン系はω1(催眠、鎮静)に選択的に作用する。
[メラトニン受容体作動薬]
●米良と茶道でラメる。(キャラ的にフルボッキだめ)
※米良美一(めら よしかず)さん:歌手、もののけ姫で有名
「米良と茶道」メラトニン受容体を作動
「ラメる」ラメルテオン(商:ロゼレム)
→多くの睡眠薬はベンゾジアゼピン結合部位(GABA受容体)に働くため多少なりとも筋弛緩、記憶障害、依存性が問題となるが、これらがないため安全性の高さが期待されている。しかし、効果が若干弱く、高齢者などでの使用が期待される。
「フルボッキだめ」(CYP1A2で代謝されるため、CYP1A2を阻害する)フルボキサミンは禁忌。
[オレキシン(OX)受容体遮断薬]
●隠せ!俺の歴史にない、歴戦の戦士
「隠せ」覚醒の維持に関与する(オレキシン受容体)
「俺の歴史にない」オレキシン受容体を遮断
「歴戦の」語尾:~レキサント
スボレキサント(商:ベルソムラ)
レンボレキサント(商:デエビゴ)
CYP3Aを強く阻害する薬剤(イトラコナゾール、ポサコナゾール、ボリコナゾール、クラリスロマイシン、リトナビル、ネルフィナビル)との併用は注意!
スボレキサントは禁忌で、デエビゴは併用するとしても通常量の半分で使用する。
【備考】
短時間・超短時間型と長時間型の違いをまとめました。
離脱症状は、不眠、不安、焦燥感、頭痛、嘔気・嘔吐、 せん妄、振戦、痙攣発作など。
持ち越し効果は、薬物が体内に蓄積し、翌日まで眠気や中枢抑制作用が持ち越されることです。
参考:ベンゾジアゼピン受容体作動薬の依存性について
https://www.pmda.go.jp/files/000217046.pdf