シダキュア花粉舌下錠について、患者さんより「実はこれ7年くらい飲んでるだけど、いつまで飲む薬なの?」と相談がありました。
私も、考えたことなかったので調査して患者さんに回答しました。
その調査内容をミティキュアも含めてまとめたいと思います。

暗記が苦手な薬学部生にみてほしい。
薬学部では勉強量が多く時間が足りないと感じることが多い
でしょう。ゴロはキーワードに強引に意味を与えるので、ハマれば暗記も早いし忘れにくい。
だから、勉強時間の短縮に役立つ!!
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まずは鳥居薬品株式会社のQ&Aから
鳥居薬品株式会社のQ&Aには以下の記載があります。
(参考:https://www.torii.co.jp/iyakuDB/faq/cdc_faq_22.html
https://www.torii.co.jp/iyakuDB/faq/mtc_faq_22.html)
(一部抜粋)※シダキュアもミティキュアも同じ内容
アレルゲン免疫療法の治療期間は3~5年にわたるとされています
舌下免疫療法薬の治療効果を評価し、患者さん(患者さんが小児等の場合には、その保護者等)と相談の上、治療の継続又は中止・終了を判断してください
効果があって治療を終了した場合も、時間の経過とともに効果が減弱する可能性があることを患者さん(患者さんが小児等の場合には、その保護者等)に説明してください。
なるほど5年以上続けるのは長いかもしれない・・
しかし、どうして3~5年なのか理由が不明なので、鳥居薬品株式会社のQ&Aに参考資料として記載されていた「WHOの見解書」も確認していこう。
WHOの見解書
WHOの見解書の概要には以下の記載があります。
(https://www.jstage.jst.go.jp/article/arerugi/47/8/47_KJ00001610559/_pdf/-char/ja)
・免疫療法の最適継続期間はなお未知である。多数の臨床家が良好な治療を示した患者で3〜5年を薦めている。しかしながら、アレルゲン免疫療法を中止する決定は個々になされ るべきである 。
・いくつかの研究では、ハチ毒免疫療法は大抵の患者で3〜5年後に中止して良いとしている。しかしながら、ハチ毒性免疫療法を中止する決定は個別になされるべきである。
さらに読んでいくと、
「4-3 膜翅目昆虫を用いた免疫療法」の「4-3-2 継続期間」の項には、
大抵の患者は3~5年継続したハチ毒免疫療法を中止した後に、再び刺されてもハチ毒皮膚テスト陽性が持続しているにもかかわらず被防御性を維持する。
また、「4-7 免疫療法の長期効果」の項では、
標準化室内塵ダニワクチンの1~6年投与による免疫療法使用によって免疫療法は最低3年間投与されたならば中止後に、より効果的であることが見出された。
とあるので3~5年免疫療法行った場合にその後中止しても、効果がある程度持続するため、「治療期間は3~5年」と言われていると思われる。
別の文献の内容から
調査していたら
「Long-lasting effects of sublingual immunotherapy according to its duration: a 15-year prospective study」
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20934206/
という文献では、ダニに対する舌下免疫療法ではありますが、舌下免疫療法を3年、4年、5年間実施した場合の長期的効果を評価しています。
この文献では、
・3年実施例では効果が7年持続し、15年以内の再発率21%
・4年実施例では効果が8年持続し、15年以内の再発率12%
・5年実施例では効果が8年持続し、15年以内の再発率11%
この結果から舌下免疫療法の最適な実施期間は4年と結論づけています。
まとめ
舌下免疫療法の継続期間としては、
もちろん継続すべき期間は患者さんごとに経過をみて決めるべきではあるが、
4~5年継続でその後の効果の持続が期待できると思われる。
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