調剤薬局で一包化をたくさん作る際の悩みが「指が痛い(特に指先と爪の間が痛い)」
ずっと一包化作成で指が痛くなることに悩んでいましたが、その悩みを解決するまあまあ良いアイテムを見つけました。
それが、大同化工株式会社のお薬取出器「トリダスPRO」です。
これは手で撒くよりは遅いですが、全く指は痛くならないです。
●作る時間のある後日来局予定の患者さんの一包化
●硬くて指で出しにくい錠剤の一包化
●手や指を怪我しているの時
などに利用するだけでも、一包化業務のQOLが上がるので使ってみてください。
従来のトリダスとトリダスPROの比較
従来のトリダスは、PTPシートから錠剤・カプセルをばらすだけで、ばらした後に分包機の錠剤マスに錠剤やカプセルをまかないといけませんでした。
一方で、トリダスPROは取り出し部分の下にロートが付いていて、PTPシートから取出したお薬を分包機の錠剤マスに直接まくことができます。
このおかげで、従来のトリダスと比較してトリダスPROで錠剤を分包機に撒くスピードはだいぶ速くなります。
具体的には、「1日3回毎食後、1回3錠、14日分:126錠を42包分に撒くスピード」は従来品が5分11秒、トリダスPROは3分13秒。(大同化工株式会社調べ)
約38%も時間が短縮されています。
とはいっても従来品が一包化業務にあまりに使いづらかったので、比較してもあまり参考にならない。
そこで、次は手撒きと比較したいと思います。
手撒きとトリダスPROの比較
実際にトリダスPRO使用しての感想ですが、やはり手撒きよりは少し遅いです。
さらに少し気になったのが、PTPシートの一番下の2錠は少し取り出しにくい薬もあります。おそらくですが、PTPシートの端っこは片方のアルミ部分が短いために、支える力が弱くて上手に力が伝わりにくいのかもしれません。
廃棄する薬があったので、試しに「手撒き」と「トリダスPRO」を比較してみました。
使用した薬はラベプラゾールNa錠10mg「サワイ」で、36錠を1錠ずつ錠剤マスに撒くスピードを測りました。
その結果、手撒きは44秒。トリダスPROは42秒でほぼ変わらない(むしろトリダスPROの方が少し早くてビックリでした)。
ただ、ラベプラゾールNa錠10mg「サワイ」は、固めで指で押しだしにくいのとトリダスPROだときちんとシートから出てくることもあり、かなりトリダスPROに向いていたと思います(別の薬剤だとトリダスPROではPTPシートからうまく出ないものあり、そういったものは手撒きの方が断然速いです。)
それでも、指は全く痛くないですし、直接分包機に撒けるためストレスは少なめです。
●後日来局予定の患者さんの一包化
●指で押し出しにくい薬の一包化
●指を怪我している際の一包化(これは、血液の付着のリスクなども避けられます)
などで利用することで、指への負担はかなり軽くなって、一包化業務のQOLはかなり上がりました。
定価は、3,800円(税抜)です。
あまり高価なものではないので、手撒きでの一包化業務が多くて指が痛くて悩んでいる薬剤師さんはぜひ購入して試してみてください。