ベピオについて、インターネットの検索予測を調べてみると「ベピオ 効かない」というものが目につきました。
また、その他には「ベピオ 効くまで」というキーワードも出てきます。
もしかすると、ベピオゲルやベピオローション(成分名:過酸化ベンゾイル)の使用者は期待したほどの効果や即効性が得られなくて、不安を感じてこのようなキーワードでネット検索しているのかもしれません。
そこで今回は、ベピオの臨床試験においてどれくらいの期間でどれくらいの効果が得られたかをまとめました。
この情報がベピオを使用している方の治療期間と改善の度合いの目安になり、継続使用の助けになればと思います。
結論としては、3ヶ月使用したら半分以上のニキビが改善する可能性がある。しかし、すっかりニキビが消えるということはなさそうです。
ざっくりっとした期待される効果を理解することで、ベピオ継続時の不安や疑問解消の手助けになれば幸いです。
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評価項目(一部)
評価項目の一部として
炎症性皮疹(赤色丘疹と膿疱の合計)の減少率
非炎症性皮疹(閉鎖面皰と開放面皰)の減少率
があります。
紅色丘疹:毛穴の周辺が赤くなり盛り上がった状態
膿疱:丘疹が化膿して、毛穴の中に膿がたまった状態。赤く腫れたニキビの中心に黄白色の膿が見える
閉鎖面皰:白く毛穴が閉じた白ニキビ
開放面皰:毛穴が開いて黒色に見える黒ニキビ
(参考:マルホ株式会社 ニキビの用語集)
これらを見て、治療期間と症状の改善の度合いを確認します。
臨床試験での改善経過
まずは、ベピオゲル2.5%のインタビューフォームに載っている臨床試験(M605101-01)の経時推移です。値は中央値(減少率を順番にならべて中央であった値)です。
炎症性皮疹の 減少率(%) |
非炎症性皮疹の 減少率(%) |
総皮疹の 減少率(%) |
|
2週後 | 36.36 | 17.39 | 22.64 |
4週後 | 48.07 | 27.15 | 33.81 |
8週後 | 66.23 | 46.19 | 52.27 |
12週後 | 73.33 | 57.14 | 62.50 |
炎症性皮疹は、4週(約1ヶ月)で48%ほど、8週(約2か月)で約66%、12週間(約3ヶ月)で約73%改善しています。
逆に言い換えると、炎症性皮疹は1ヶ月継続しても50%ほど残り、3ヶ月継続しても30%ほど残ります。
ベピオを使用している方はご自身の経過と上記内容を比べてみてください。
3ヶ月ベピオゲルを継続して、赤ニキビや化膿ニキビが30%ほど残っていたとしても、それは期待される効果は十分でています。
また、非炎症性皮疹の場合はさらに改善率は低いです。
非炎症性皮疹は、4週(約1ヶ月)で27%ほど、8週(約2か月)で約46%、12週間(約3ヶ月)で約57%改善しています。
これも言い換えると、1ヶ月継続しても70%ほど非炎症性皮疹は残り、3ヶ月継続しても40%ほど非炎症性皮疹は残ります。
そのため、3ヶ月ベピオゲルを継続した結果、白ニキビや黒ニキビが40%ほど残っていたとしても、それは期待される効果を得られていると思われます。
ちなみに52週間ベピオゲルを使用した試験において、
炎症性皮疹に対しては、24週(約6カ月)で80%程度改善してからは、52週まで維持した状態が続いています。
非炎症性皮疹に対しては、32週で(約8カ月)で80%程度改善してからは、52週まで維持した状態が続いています。
つまり6~8ヶ月使用した場合はニキビは残り20%まで減少するが、なかなかそこからは減らない可能性があります。
まとめ
いかがでしょうか?
ベピオの期待される効果が得られても、2~3ヶ月では半分くらいのニキビは残り、6~8ヶ月使用しても20%くらいのニキビは残る可能性があります。
しかも、そこからは状態は維持される(つまり残り20%のニキビはなかなか消えない)
上記に示した改善経過なら十分にベピオは効いていると思われます。
上記の経過と比べて、全然改善していないと思われた方は、一度担当の医師に相談してみてください。
ただし、臨床試験でも治療効果には幅があります。そのため臨床試験の中央値よりも低い改善経過でも医師は効果が出ていると判断する可能性も大いにあります。