今回は、オーグメンチンとサワシリンの併用について記事を書きます。
まず処方は
・オーグメンチン配合錠250RS 1日3回毎食後 3錠/日
(1錠あたりの成分:アモキシシリン250mg、クラブラン酸125mg)
・サワシリン錠250 1日3回毎食後 3錠/日
(1錠あたりの成分:アモキシシリン250mg)
ここで気づいてほしいのは「アモキシシリンの重複」です。
暗記が苦手な薬学部生にみてほしい。
薬学部では勉強量が多く時間が足りないと感じることが多い
でしょう。ゴロはキーワードに強引に意味を与えるので、ハマれば暗記も早いし忘れにくい。
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なぜこのような飲み方なのか?
まず「JAID/JSC 感染症治療ガイドライン ―呼吸器感染症―」の細菌性肺炎の外来治療には以下のように記載されています(一部改変)。
外来治療であれば,β―ラクタマーゼ阻害薬配合ペニシリン系薬を用いるのが一般的で,クラブラン酸(CVA)/アモキシシリン(AMPC) を1回2錠、1日3~4 回の内服治療が,有効性からも耐性菌抑制の観点からも推奨される。但し,現時点では,このような高用量処方が保険適応外のため,下記[例]のような処方も検討する.
☆第一選択
● CVA/AMPC 経口(125mg/250mg)1 回 2 錠・1 日 3~4 回(添付文書最大 4 錠/日 ) CVA/AMPCについては,添付文書通りの投与法では AMPCとしては最大 1,000mgまでしか投与できないので,さらに AMPC 経口薬の併用も考慮する。
[例]CVA/AMPC 経口(125mg/250mg)1回1 錠・1日3回+AMPC経口(250mg)1 回1錠・1日3回
少し気になったのが、オーグメンチン配合錠250RS の添付文書最大4錠という記載です。
オーグメンチン配合錠RS250の添付文書で用法用量を確認すると
「通常成人は、1回1錠、1日3〜4回を6〜8時間毎に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。」
と記載されています。
現状(2020年2月8日)では、添付文書に明確な上限の記載が見つかりませんでした
適宜増減の記載があるので高用量処方が保険適応外なのかは疑問が残ります。
(まぁ、ガイドラインで保険適応外と書いているので、通常用量の上限を超える場合には疑義照会するのが適切なんでしょうね。今後はその他の薬でも注意したいと思います。)
保険適応も大きな理由ではあるんですが、せっかくなら何か薬学的な理由はないかと思い、その他に理由がないか調べました。
クラブラン酸が多いと下痢になる
クラブラン酸が増えることのデメリットについて、「抗菌薬適正使用 十勝薬剤師研修会」や「薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会 平成17年7月27日議事録」に記載がありました。
クラブラン酸が増えると下痢の副作用が出てしまうようです。
副作用リスクの軽減も、オーグメンチン+サワシリン併用の理由のようです。
さらに薬について勉強しよう
筆者が薬局での業務中に感じた疑問や患者さんからいただいた質問に対して調査した内容をまとめているページもありますので、よければ1日1回でも興味がある記事を読むと勉強になると思いますので、よければ利用してみてください。
参考
JAID/JSC 感染症治療ガイドライン ―呼吸器感染症―
http://www.chemotherapy.or.jp/guideline/jaidjsc-kansenshochiryo_kokyuki.pdf
抗菌薬適正使用 十勝薬剤師研修会
https://www.tokayaku.net/kensyu_2017_12.pdf
05/07/27 薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会 平成17年7月27日議事録
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/07/txt/s0727-7.txt
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